内部統制システム

内部統制システムについて最低限抑えておくべきと思われること(事例17、演習6-Ⅰ)

 

【論点】内部統制システムに関するスーパー基本知識

大会社で取締役会設置会社の場合は、内部統制システムの大綱(基本方針)を取締役会で決定することが義務付けられる(36246号、5)

・内部統制システムの具体的な決定事項は規則100に列挙されている。

 

 

【論点】内部統制システムの構築義務・運用義務の違反になる場合

①取締役会において、仮に内部統制システムを設けないと定めても直ちに362条違反になるわけではない。ただし、内部統制システムを設けないことが会社の実情に照らして不合理な場合には善管注意義務違反となる(極めて例外的場合)。どのような水準の内部統制システムを定めるかは経営判断にゆだねられる。

 

②内部統制システムの目的は企業の違法行為を早期に発見または予防し、会社の利益を図る点にあるが、内部統制システム構築義務はあくまで不祥事を防止するために最善を尽くす義務であって、不祥事があったからといって直ちに義務違反となるわけではない。また、発生前にすべての不祥事を未然に防止するための万全の体制を整えることは不可能である。さらに、取締役は自己の担当する部門について内部統制システムの構築義務を負うのであって、他の取締役が適切に職務を遂行していることを信用して職務執行にあたることには合理性がある。そこで、取締役が従業員等の不正につき疑念を差し挟むべき特段の事情があったのに適切な措置をとらなかった場合に限り、善管注意義務違反となる。